プロトタイプといっていたが、使っている金具、内張りとして使
っていた素材のアリカンターラ、内部のポケットなど、全てに
おいて完成度が高くほとんど直すところがなかった。
彼女は、バッグをたすき掛けに掛けてショー
ルームに入ってきた。
「いいね。モミ革のFioldoとASFのシルク生地を組み合わせ
て作ったらで作ったら最高のバッグ゙になりそうだね」と、
早々に新モデルの話が始まった。
私の場合、出張中に出会ったものが原型となり新しいモデ
ルに発展することが多い。無駄なようでも定期的にメーカ
ーを訪問し話し合いや食事の機会を持つことが商品の充
実への近道だと思う。
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牛ソフトモミ革黒とシルク生地ブルーの組み合わせ。
牛ソフトモミ革こげ茶とシルク生地ボルドーの組み合わせ。
「先日作ってみたプロトタイプ。中央のスウェードは、家にあっ
た古いバッグのものを使ったの」
使い始めたばかりのようでまだ革は馴染んでいないが雰囲
気があるバッグだった。
「Arianna、少しショルダーが長いかな。カットしよう」
「あとは、OK」と、注文を入れた。
今年2月に工場を訪ねた時のこと、
「Arianna、カッコいいバッグだね」と、
ザックリした大型のバッグを肩からたすき掛けに掛けてショー
ルームに入ってきた彼女に声をかけた。
革の色は、黒とこげ茶の2色。中央部は、預けてあるシル
ク生地の7色の中から、ブルーとボルドーを選び、黒革と
こげ茶革に組み入れた。
今月、マルチネンギ社から入荷した新モデルは、お嬢さんの
Ariannaが使っていたバッグが原型になっている。
新しいモデルとの出会いはいつも突然やってくる。

原型モデル。
*クリックで拡大画像が見られます。
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