イタリア、アルベルト・マルチネンギ社にデザインと製造を依頼した、
nobunozaオリジナルバッグが出来上がりました。
きっかけは、前回依頼した、紳士ビジネス&トラベルバッグ(AMーN2)の出来が大変に良かったので、その技術とコンセプトを踏襲したビジネス
バッグを作ってみようと思ったことでした。
2010年10月27日、マルチネンギ社を訪ねこの企画の打合せをしました。提案した企画には、4つのポイントがありました。
1)ボディー両端部の厚さは10mmを採用したい。
2)自立することと、メタルの足を取り付けたい。
3)内部を見やすくするためマチ部までジッパーをまわした大きく開く口としたい。
4)下部幅40cmとし、上部に向って少し狭くなる八の字のデザインを採用したい。
3)と4)については問題なかったのですが、1)に関しては、10mmでは厚過ぎて下部のRの小さい曲げが難しいと思われる。
2)に関しては、1)にも関連するが、自立するために底部の幅を何センチにすればよいか分からない。
解決する為に時間がほしい。という結論で打合せを終えました。
11月26日、問題を解決し型紙が出来上がったとのメールが送られてきたので、ファーストプロダクトの発注メールを返信しました。最も難しいと
思われた自立を目的とした底部の処理は、幅を14cmとすることで解決し、
ボディーと同じ様に上部に向って八の字のマチとすることですっきりと
柔らかなデザインとなっていました。
このバッグを持った時の印象は、ボディー幅や底マチ幅のわりに小振りに見えるということです。これは上部に向って八の字型のデザインがそう
感じさせているのだと思います。
また、軽量なことも特筆ものです。
もともと素材が軽量なこと、シンプルな構造が軽量化に成功している理由だと思います。
ハンドルの取り付け角度、底部Rの処理、ジッパー摘みのでき具合、底部メタル足部の処理など、細部にわたり配慮と技術が行き届いています。
メイン素材は、蠟引きのフランス産最高級牛革を使用しました。この素材は、使い込んでいくといい感じのツヤと深いアメ色に変わる素材です。
内張りは軽量化を考慮して、トラベルバックに使う丈夫なコットン生地を
使用しています。もちろんポケットのジッパー部や端部などには外素材と
同じ革のトリミングを施しています。
マットなカラーは、黒・茶(キャメル)の2色。
黒・茶(キャメル)ともシルバーカラーのジッパーを採用いたしました。価格は消費税込みで、¥250,000- です。
余分なものを取り去ったシンプルなデザインですが、細部まで配慮が
行き届いた美しいバッグが出来上がったと思っています。
エイジングが楽しみな素晴らしい素材、見た目より軽量なこと、十分な
容量など、ビジネスバッグとしての必要な要素を兼ね備えたバッグです。
そして長くご愛用していただけるものを思います。
是非、手にとってご覧ください。
AM-N1 紳士ビジネスバッグ
アルベルト・マルチネンギ社製
高さ30cm横幅 上辺部37.5cm 底辺部40cm(テーパー形状)
マチ幅 下部14cm 上部10cm(テーパー形状)エッジ厚み約10mm
カラーは、マットな黒とキャメルの2色です。